Skinning
3Dキャラクターや物体を動かすために、その形を変えられるように設定すること
なに?
スキニングは、3Dキャラクターや物体を自然に動かせるように、メッシュとボーンをつなげる作業です。3Dモデルの「骨」にあたる部分を動かすと、それに合わせてモデルの表面も変形するように設定します。この設定をすることで、キャラクターが自然に歩いたり、手を動かしたりと、様々な動きを表現できるようになります。
一般的なゲームにおける、ゲームのキャラクターが腕を上げたり、足を動かしたりするために使われている技術がスキニングです。骨組み(ボーン)を動かした時に、キャラクターの見た目が一緒に変わるように、スキニングによって調整されています。
スキニングの例として、ハオランくん1 の頭部について見てみましょう。
上の図は、ハオランの頭部のボーン(Head)周りを拡大したものになります。
ボーンとメッシュを関連付けために、頂点ごとにボーンにどれだけ追従(ボーンの動きに合わせて動いたり、回転したり)するかの 重み付け(weight) を作業するためのモードを「ウェイトペイント(Weight Paint)」と呼びます。
上の図は、BlenderのウェイトペイントモードでHeadボーンに追従するメッシュの頭部パーツ(Body)を見たときのものです。色はボーンの動きの影響度合い(0から1までの数値)を示しており、赤(1)はボーンに完全に追従すること、青(0)はボーンの動きの影響を全く受けないことを示します。
顔の大部分は赤い、すなわちボーンの影響を完全に受ける一方、首の根元は青い、すなわちボーンの影響を全く受けないことがわかります。
上の図は、試しにHeadボーンを回転させて「首を傾げる」様子を表現したものです。
ウェイトペイントで赤く塗られていた箇所はボーンの動きに合わせて回転 しましたが、首元に注目してみるとボーンの影響を全く受けてないことがわかります。
なぜ?
スキニングは、3Dキャラクターを自然に動かすために必要な工程です。スキニングがなければ、キャラクターの体を曲げたり、動かしたりすることができません。スキニングの設定により、ボーンを動かした時に体全体が滑らかに変形するようにできるため、キャラクターや物体がリアルで魅力的な動きをするようになります。
たとえば、映画やゲームのキャラクターで、歩いたり、顔の表情が変わるシーンでは、スキニングが欠かせません。キャラクターの骨組みを動かした時に、体の表面(メッシュ)が自然に連動するようにすることで、視聴者にとって違和感のない動きや表情を再現できます。