オブジェクト指向
プログラミングにおいて、現実世界に存在する「もの」に着目した考え方
なに?
オブジェクト指向とは、プログラミングにおける開発手法および設計思想の1つで、現実世界に存在する「もの」、すなわちオブジェクトに着目した考え方です。
なぜ?
プログラミング指向が普及した理由の1つとして、現実世界を基準にプログラムを書くうえで都合が良かった、ということが考えられます。
プログラミングをするということは、言い換えれば現実世界の「模倣をする(より正確に言うなら、完璧な「模倣」はあくまでも理想としたうえで世界を再構築する)」ということです。
たとえばゲームであれば「剣を振ればカカシを真っ二つにできる」ことも現実世界の模倣といえます。また、普段我々が使うWebサービスにおいても、例えば「ショッピングサイトで物を買う」という一連の流れは現実世界におけるショッピングそのものを模倣していると言えるでしょう。
オブジェクト指向は現実世界に存在するあらゆる「もの」を起点とする考え方であり、柔軟な表現が可能です。たとえば「剣」や「カカシ」もオブジェクトですし、「買い物カゴ」や「商品」、目には見えない「取引」もオブジェクトです。
オブジェクト指向でプログラミングを表現すると「 『剣』を振る」、「 『カカシ』を切る(あるいは切られる)」、「 『買い物カゴ』に『商品』を加える」といった表現になるので、プログラムを書く人にとっては読みやすさの向上に繋がります(一定のセンスは問われますが…)。
「数学的に定義されたことしかこなせない、理屈っぽいコンピュータ」を少しでも現実世界、すなわち人間社会側の都合に寄り添わせるための考え方、といえるかもしれません。