追従する
親となるオブジェクトにつられて動いているさまのこと
なに？
「追従する」とは、Unityのコンポーネント指向における特徴の1つで、ある親子関係同士の関係のオブジェクトが存在するとき、親オブジェクトの動きにつられて子オブジェクトが動くさまを指します。
この時の「親オブジェクトの動き」とは、Transformコンポーネントのプロパティである移動、回転、拡大が含まれます。また、Renderer コンポーネントを持つ親オブジェクトが非アクティブ、すなわち見えない状態となったときは子オブジェクトも見えなくなります。
しかし、「親となるオブジェクトにつられて動いているさま」とは正確に表現するならば「子オブジェクトは、常に親オブジェクトとの相対位置を保とうとする」となります。すなわち、本題の「追従する」とはあくまでも親子間における相対位置を保とうとする働きの副作用に過ぎない、ということです。
このため、子オブジェクト自身を移動させても親オブジェクトの位置は変わりません。もちろんTransformコンポーネントのプロパティも変わりません。また、親オブジェクトの位置が変わると、子オブジェクトは親オブジェクトとの相対位置を維持するために見せかけ上はつられて動いた(=追従した)ように見えますが、子オブジェクト自身の座標情報は変わりません。
余談ですが、この性質をうまく利用した例としてまめふれんず共通素体の1つである「キプフェル」1 というアバターを利用した衣装改変が挙げられます。
キプフェルは同じ作者のアバター「まめひなた」2 と共通素体として作られたアバターですが、PrefabにまとめられたGameObject上ではまめひなたの1.12倍の スケールとなるように設定されています3。BOOTHで一般に販売されている「まめふれんず向け衣装」はもちろんまめひなたを基準とした等倍スケールで配布されていますが、まめふれんず向け衣装をヒエラルキーウィンドウからキプフェルのアバターに直接ドラッグ＆ドロップしただけで衣装も自動で1.12倍に拡大されたように見えます。これも追従、すなわち「親オブジェクトとの相対的なスケールを保とうとする」仕組みを利用したものと言えるでしょう。